━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<2003年3月3日>━━
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■■■「知」とIT/ビジネスへのTIPS
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情報資本主義の今を考えるコラム
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□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□創刊号 「知」への「パス」が変化してきた□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■「生き方上手」がベストセラーになる時代
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「不況」の世相に呼応するかのように、「知」の低落現象に対する危惧の声が
消えない。
基礎教育の現場は確かに混乱している。
勉強する時間は減少している。
子どもは本を読まなくなった。
高等教育の世界でも、数学ができない理系の学生への教授の嘆き。
教科書を買わない学生の増加。
日本全体の書籍の売上が減少し始めてから5年を過ぎようといている。
しかし、「知」に対する社会の需要は本当に減っているのか。
昨年の本のミリオンセラーの内、「ハリーポッター」と「生き方上手」とでは
「知」への需要形態が異なる。
「ハリポタ」は映画の宣伝などを通じて、雪崩式に読者を獲得する需要喚起型
商品。
「生き方上手」は老後の人生への関心という、情報ニーズに合わせて開発され
た需要探索型商品。
需要探索型商品開発には情報化人間の存在が必須である。
情報化人間とは「知」に対する切実な需要を持ち、そのため情報を見聞きして
ピンとくる人。
情報に対しハングリーな人のことである。
そういう人が今着実に増えている。
■新聞はどうか
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書籍の売上は減少傾向にあるが、では新聞はどうか。
新聞は、デフレと不況が騒がれたこの10年、実は販売部数を伸ばしている。
確かに、朝刊夕刊セット購入世帯は減った。
ここに不況の影があるのは間違いない。
92年のセット販売部数 19,752千部
02年のセット販売部数 17,616千部
しかし、全体の数字は増加している。
92年の新聞販売部数 51,938千部
02年の新聞販売部数 53,198千部
しかも、その内訳としてスポーツ紙と一般紙を分けて眺めると、スポーツ紙が
減り、一般紙が増加している。
92年のスポーツ紙 6,189千部
02年のスポーツ紙 5,808千部
92年の一般紙 45,748千部
02年の一般紙 47,390千部
不況の中で、にもかかわらず「知」に対する需要は増加している、
と言えないか。
少なくともここからは、「文字離れ」は読み取れない。
「知」に対する需要はむしろ旺盛だ。
「知」の供給のパスが、従来の「本」から離れ始めている。それは言える。
正確に事態を表現するなら、『「知」への「パス」が変化してきている』のだ。
■そしてブロードバンド
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その「パス」の最も劇的な変化は、但し世の中からはあまり見えないところで
確実に進行している。
ブロードバンドの登場だ。
この続きは次回に。
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今年4月7日は鉄腕アトムの誕生日ですね。
今月から色々な媒体で取り上げられることでしょう。
ところで、アトムとドラエモンの違いは何でしょう。
「IC」前か、後かの違いが大きいと思います。
マイクロソフトのビルゲイツが言ったInformation at Your Fingertips(IAYF)
も「IC」が前提です。
そんな話もこれから書いていきます。
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