セミナー備忘録:辞書鼎談 「紙の辞書はもういらない?」(2)~異業種が切り拓いた辞書の電子化

辞書三賢人の鼎談を聞きながら、思い出したこと、考えたことを忘れないうちにメモしておこう。書籍一般の電子化を考える際のヒントがあるかもしれない。

1.異業種が切り拓いた辞書の電子化
2.需要創造(売上獲得)と付加価値分配の行方
3.ネット普及を背景に進化したビジネスモデル
イ.コンテンツ卸売モデル
ロ.会員制・従量モデル
ハ.広告モデル

1.異業種が切り拓いた辞書の電子化

辞書の電子化には三修社の功績は大きいが、世間の注目を浴びたのはセミナーでも現物が登場した広辞苑CD-ROM。これは「大日本印刷と富士通さんが頑張っ」てようやくできた代物で、当時「2万8000円。これを使うための富士通のオアシスが204万円」(増井氏)だったというのは、もはや歴史的エピソード(笑い話)となっている。

しかしながら若い人にとっていまや、「辞書の電子化」と言えば電子辞書端末。

この新しいメディアを開発したのが異業種だったというのは、もっと強調されていいのではないか。電卓メーカーが新しいビジネスモデルを切り拓いた。つまり家電量販店という流通パイプを使って辞書コンテンツが販売されたのだ。

2008年のレポートでデジタル家電の中にしっかり位置づけられている。

●ITデジタル家電購入意向調査 (08年春商戦編)〜就職・進学者とその子供を持つ親に調査 http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120080318500
第二位のポジションながら「電子辞書」が高校、大学生に支持。1位は高校進学時の「携帯」、大学入学時の「パソコン」。

「出版のデジタル化」に革命と呼んでいいような要素があるとして、米国のそれは2010年代の「PODと自己出版革命」(林智彦氏 註)だとするなら、それより早く2000年代に日本で、「電子辞書革命」が起きていたと言っていいのではないだろか。


註:● Book Expo America
 &米国最新事情 http://www.slideshare.net/tomohikohayashi/jepa2-36354771
林智彦氏のJEPAセミナー「なぜ、電子書籍は嫌われるのか?」のプレゼン資料3部作のひとつ。かつて技術至上主義を批判していた、ニコラス・カーの「懺悔」が米国での電子書籍論のとりあえずの総括となっている。電子書籍のシェアとして、2割 から3割で安定したことをとらえて、「 「電書の方程式」が確立した」、と。それはつまり、電書は本を置 き換える(代替財)ものではなく、補完(補完財)だという認識につながり、出版社にとっても読者にとってもハッ ピー、との結論に帰結する。ただなお事態は流動的で、「専用端末がコンピューターを本の文化に引き込んだものだとすれば、 タブレットは本の文化をコンピューターの文化にひっぱりこんだ」。大事なのは「本の文化を守る」こと。

 

_____________________
おけいこ事は?受験は? 子供の将来を考える人に。
【電子書籍】『情報note|知のパラダイムシフト』
http://landingeducation.businesscatalyst.com/index.html

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中