2014年 電子書籍は動いた(1) 【セミナー備忘録:2014年電子出版関連の気になるニュースまとめ】

鷹野凌さんのいつもながらの軽快なトークを聞いてきた。聞きながら思ったこと、2014年を別の切り口で整理しては、との着想をとりあえず書き出してみよう。

●2014年電子出版関連の気になるニュースまとめ  http://www.slideshare.net/JEPAslide/2014jepa-by-20141205

A:脱「本体価格」
B:脱「STAP細胞」
C:脱「国内市場」

A:脱「本体価格」

書籍は独禁法の適用対象除外の限定列挙商品のひとつ。つまり価格について統制を加えてよい、ことになっている。具体的にはメーカー(出版社)が小売(書店)店頭での価格を統制できる。それが「本体価格」だ。

電子書籍はそうでない。つまり、出版社が提示する「希望小売価格」に、書店が制約されることはない。

けれども、小売サイド(電子書籍販売サイト=たとえばアマゾンのKindleサイト)でキャンペーンをやったりすることに対し、これまで日本の出版社は快く思っていなかった。

それが、「待てよ、この電子書籍の書籍と異なる特性をうまく使って、書籍の売上、電子書籍の売上、トータルが増えていけばいいんだよね」、といった納得感が広まったのが2014年だった、といってもいいのではないか。

具体的には下記の4つにまとめられるかな。

1.「書籍を買えば電子書籍がついてきます」ムーブメント

・ここではまだ、紙の書籍と電子書籍はひも付けられ、一対一の関係にある。

●紙の本を買うと無料で電子版も付いてくるサービス、昭文社「まっぷる」で開始 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140313_639409.html

●紙の書籍を買うと電子書籍がもらえる、三省堂が「デジ本プラス」開始 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140320_640603.html

●発売中の週刊ファミ通10/2・9合併号を買うと週アス電子版がもらえるって知ってる? http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/258/258589/

●【新文化】 – 集英社の主要雑誌15誌、1584書店でデジタル版付録に http://www.shinbunka.co.jp/news2014/09/140916-06.htm

●重たいファッション誌もスマホで楽々――講談社、紙の雑誌の購入者に無料で電子版を提供 http://ddnavi.com/news/212069/

●【報道資料】書籍に電書無料で提供・「プラス電書」サービスを開始します | ポット出版 http://www.pot.co.jp/news/20141104_144306493934463.html

●ネットでの会員登録やダウンロードなどが不要ですぐ読める“電子の本” 名作の電子書籍を収録した『honto pocket(ホントポケット)』 http://www.dnp.co.jp/news/10105174_2482.html

2.自前「試し読み」

・自前でやってみて、デジタルデータを使い回すことの意味が実感ができてきたに違いない。これが3.へとつながっていく。

●集英社 デジタルマンガ試し読み総合サイト“Manga Broadcast Channel”スタート Manga Broadcast Channel http://www.mangabroadcast.jp/

3.「読み放題」に市民権

・ここには、「ポートフォリオとしての本(電子で可能になる、電子ならではの発想)」という概念獲得の萌芽。ひとつひとつの本を売るというアイデアから、「読書」体験をサービスとして提供するアイデアへのジャンプがある、とみたい。

・これはちょうど映画『猿の惑星』で、骨を棒切れに握りすっくと立ち上がる猿が映し出されたあの場面、あるいはダビデ像が石くれを握って立っている姿をほうふつとさせる段階へ、出版業異界が進化したと見立ててもよいような瞬間だ。


●ComicWalker – 人気マンガが無料で読める! http://comic-walker.com/
KADOKAWA漫画200作品、無料読み放題「ComicWalker」スタート 名作フルカラー化、海外向けに多言語化。

●ドコモ、電子雑誌の定額読み放題サービス「dマガジン」を6月スタート http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1405/14/news082.html )

●無料で人気マンガを全巻読み放題!「ドロップコミック」 http://dropcomics.drecom.jp/
(時間制で全巻無料・読み放題!! ドリコムが漫画アプリ「ドロップコミック」を今秋リリース http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1408/26/news120.html )

●全話無料のマンガアプリ「フルコミ」 http://fullcomi.kayac.com/
(カヤック、読み放題マンガアプリ「フルコミ」リリース――第1弾は「キャプテン」 R http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1411/04/news117.html )

●まんがライフGIGA(ギガ) http://mangalifegiga.jp/
(竹書房の漫画4誌が月額500円で読み放題「まんがライフ GIGA」、無料作品も http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20141117_676455.html )

4.「閲覧サービス」を「おまけ」や「レンタル」で提供~フリー―ミアムへの一歩

・「「読書」体験をサービスとして提供する」。ここから先はいろいろな事業モデルが生まれてきうる。紙の書籍と電子書籍をひも付け、一対一の関係におくことをやめ、「ポートフォリオとしての『大きな一冊の本』」、しかも「モノとしての本」ではなく、「コトとしての本」。読書体験そのものをマネタイズする。一冊一冊というくびきから解放されることで生まれる、新しいマネタイズの手法、事業モデルの創出に、2015年を期待したい。

・「電子書籍」という単語はもう目新しい言葉ではなくなり、「読書のデジタル化」が2015年のキーワードになるだろう。
●BookLive!、48時間限定の配信サービス「2daysサービス」を開始 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1406/18/news059.html

●BookLive!とTSUTAYAがサービス連携 Tポイント付与や店舗連携など http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1406/30/news073.html

●NTTソルマーレ、店舗・施設向けのコミック読み放題サービス「シーモアBOOKSPOT」 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1407/30/news095.html

●GALAPAGOS STORE、イオン幕張新都心店で雑誌閲覧サービス提供 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1401/16/news081.html

●マンガボックス (MangaBox) / 人気マンガ家の新作連載が無料で読める! https://www.mangabox.me/
(「ヤバいぐらいの手応え」 300万DLの無料漫画アプリ「マンガボックス」樹林伸編集長に聞く、ビジネスの展望と「夢」 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1403/17/news056.html )

●ソフトバンクが無料漫画アプリに参入 Jコミとタッグ「ハートコミックス」 “ソシャゲ風”ビジネスモデルで http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1410/27/news090.html

●「NARUTO-ナルト-」アプリスタート マンガ全700話、アニメ全220話を無料配信 http://animeanime.jp/article/2014/11/10/20798.html

●LINE マンガが700万ダウンロード突破――開始から15カ月 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1407/23/news093.html

●『進撃の巨人』も『東京喰種』も:人気のマンガを毎日更新、「LINE マンガ連載」がスタート http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1408/13/news118.html

●マンガを実況する時代「Dモーニング」の新バージョンに電子書籍の未来を見た – エキレビ! http://www.excite.co.jp/News/reviewapp/20140411/E1397146836670.html

・再ダウンロード制限の撤廃やDRMが限りなく透明になっていく方向性も、一冊の本を電子にして売る発想からの脱却、「読書のデジタル化」への橋渡し的現象ととらえたい。

●小学館コミック作品の再ダウンロード期限、GALAPAGOS STOREなどでも撤廃へ http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1407/17/news132.html

●明治図書出版はなぜDRMフリーの電子書籍販売に踏み切れたのか――担当者に聞いてみた http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1409/26/news024.html

●Adobe DRMをやめて電子透かしへ、欧米出版界で電子書籍の脱DRM化の予兆 http://hon.jp/news/1.0/0/5811/

2014年 電子書籍は動いた(2)【セミナー備忘録:2014年電子出版関連の気になるニュースまとめ】


 

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