「図書館」と「Library」は同じじゃない。

「りんご」と「apple」は同じものを指す、ふたつの言語だ。 ところが、「図書館」と「Library」は、同じものを指す、とはなかなか言えない。 「図書館」と「Library」は重なる部分と重ならない部分とがある。

1.何をミッション、自身のレーゾンデテールと考えているか

・「蔵書しておいて、将来の何かの折にユーザーが現れる時に備える」発想と、 「地域住民のいまのニーズに応える」という発想。どちらかのみということではないが、バランスとして米国は後者がかなり強い。 それはたとえば、

a.貸出実績のない本は、売却して新しい本の購入資金とする。

b.社会人が新しい知識を得るための(仕事や子どもの教育、政府の政策の評価など)場所が公共図書館。 c.地域コミュミニティ活動(集会やイベント 、読書会など)のための、みんなの「本棚」。

d.失業した人、転職を考えている人が新しい技能を得るための情報拠点。  (=米国では、公共図書館が日本における「ハローワーク」の機能を担っている)

といったような事象に現われる。

2.図書館ミッションと電子図書館の普及

・公共図書館の9割に電子図書館が導入済みで、米国人口の7割が電子図書館の利用経験を持つ。 この数字の背景に、上記図書館ミッション・期待される機能の違いがある。  (=たとえば、失業者はネット接続環境を持たないことが多い。会社が終ってから転職のための技能習得をする) ←米国では地域住民から、端末貸出や、二十四時間貸出の要望が強かった。 つまり地域住民から、電子書籍の貸出を受けたい、とのニーズがほとんど聞こえてこない日本とは全く違う土壌があるのだ。

3.ハローワークの語義すら、日米に違いがある

しかしそれはそもそも、以下のような背景とも関係がある。 「対話的了解」、「職務の切り出し」、これがそもそも日本社会ではむずかしく、米国で「当たり前」だという相違。 (6.日本人は「対話」できるか  ●「ピア」の力、あるいは「World Cafe」方式 | 詩想舎の情報note https://societyzero.wordpress.com/2014/09/01/00-77/ )

米国のハローワークには、「仕事を紹介すること」とか「仕事に就きたい人に職業訓練をすること」だけではない、「就労支援」というコンセプトがある。可能にしているのは、「対話的了解」という意思疎通や意思決定の文化的風土。そしてjob型と言われる「職務の切り出し」作業。

米国の会社は人を雇う際、「job discription(業務内容説明書)」を提示して、就労形態を含む雇用条件を詰めていく。日本で「job discription(業務内容説明書)」を整備する会社は少なく、あるのは業務フロー・作業手順・職場ルールを規定する「マニュアル」。「マニュアル」はあくまで就労が決まった後、提示されるものだ。「就労規則」を就労前に見せることもまずない。(○日本が学べるアメリカ就労支援の創意と工夫 http://synodos.jp/welfare/9905 )


◇関連クリップ
●LibrariE(ライブラリエ) 電子図書館の新しいモデル http://society-zero.com/chienotane/archives/568
●大学図書館と公共図書館 計数と利用状況 http://society-zero.com/chienotane/archives/589
●図書館に異変?館数激増でも利用者増えず…ハローワークと連携し貧困者支援? (Business Journal) http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150101-00010002-bjournal-bus_all

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