C:脱「国内市場」
・国内市場は景気変動による上げ下げはあっても、基調としては減衰、市場縮小はやむを得ないところ。市場縮小時代の個別企業の経営の要諦は3つ。
・他社シェア奪取による売り上げ維持
・業務構造改革での収益性改善
・海外の成長へ手を伸ばし、売上強化
書籍市場とて同じこと。
ここにきて、海外市場開拓に果敢に挑む事例が出てきた。
●MANGAPOLO が YouTube 漫画雑誌「MANGAPOLO ZERO」を創刊。新人マンガ家の発掘と作品の世界向け配信を開始 http://youtubejpblog.blogspot.jp/2014/07/mangapolo-youtube-mangapolo-zero.html
●LINEマンガの海外展開、講談社・小学館など4社で新会社設立 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/08/news068.html
・まずは漫画、コミックから。後者の事例にはメディアドゥが関係しているが、業務提携したOverDrive、Scribdと手を携えた海外展開も計画している。
・また出版社独自路線としてはKadokawa。また電子取次のクリークアンドリバーからも先駆的な試みが始まっている。
●BOOK☆WALKERが海外向けサイト立ち上げ、『らき☆すた』などの英語版配信 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1410/29/news135.html
●C&R、宮部みゆきの『模倣犯』英訳版電子書籍を世界配信 http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1403/17/news092.html
池澤夏樹氏にならってこう言おう。「電子出版の機は熟した」、2014年だった。
○「新しいメディアは新しい文化を引き出し、次の文明に何かを加える。」 http://dotplace.jp/archives/10786
池澤夏樹電子出版プロジェクト 記者発表レポート。マルクハーンは「メディアはメッセージである」と言った。しかし同時に「身体の延長はそもそもメディアである」とも。どういう住宅に住むか、どういうファッションを選んでいるか。そのことがそもそも「メッセージ」だ。feacebookを使う、も、そこにはある主張がある。もちろん、使わない、にも。本には孤独が似つかわしい。「僕は作家として個室で一人寂しく書いて、買った人は個室で一人寂しく読む。それが本というメディアの一つの性格」。しかし電子書籍には違った可能性がある。今回の「全作品を電子にするぞ」宣言は、池澤氏からのひとつのメッセージ。「電子出版の機は熟した」。